競技ラジコンで有名なアソシエイテッドのクローラー部門である”エレメントRC”からリリースされている”エンデューロ”。
僕が持っているラジコン3台のなかでは間違いなくベストワンな走破性を誇るマシンです。
ですが1つ弱点があります。

ご覧の様にある程度の勾配を超えると“トルクツイスト”が発生してしまいます。
ただし、これが不思議なところで、
「必ず発生するといわけではない」
という一面もあります。
この辺の謎をずっと感じていたので、簡単な検証を自宅でしてみました。
結論としては、良く分からないままなんですが(笑)
マシンの特性がある程度理解出来たので今後に活かせるかなと思っています。
以下、調査結果を簡単に報告します。
使ってる言葉とか間違ってるかもしれませんがご了承下さい<(_ _)>
11/3追記:
トルクツイストに関する答えはコメント欄をご覧ください。大先輩の方々から分かりやすく的確な内容のコメントを頂きました。
トルクツイストとはなんなのか?
分かりやすい極端な例をあげるとすると
この動画の状態が正にソレだと思います。
トルクが強くかかっている状態の時に前輪の片側が浮いてしまう現象です。
こちらはエレメントRCで検証したときの動画です。
登板開始直後から左前輪が見事に浮いてしまっています。
毎回必ず左前輪です。
コレにはちゃんと理由があるそうです。
しらべてもイマイチ良く理解出来ない部分もあるんですが、

エレメントの裏から見た様子。

この斜めに伸びたプロペラシャフトドライブに答えがあるようです。
11/3 追記→ これは関係ないみたいです。むしろ斜めにすることでトルクツイストを抑え込む効果があるそうです。全く逆でした(笑)

立ててみると分かりやすいです。
Enduroのデフギアはアクスルのセンターに着いています。
ですが、トランスミッションとの接続はマシンの“右側”にシフトしています。

この右側というのがポイントです。
ここに一定以上のトルクがかかると、

左前輪が浮きます。
対角線上のタイヤに影響があるという事なのかもしれません。
上手く説明は出来ないのですが、理解はなんとなく出来ます
例>万力に電動ドライバーのビットを固定して電動ドライバーのスイッチをONにすると、1.ビットが回るか、2.電動ドライバ自体が回る、このどちらかの状態になります。万力とビットは完全な固定はされていないので、どちらか1つか両方に運動が生まれる。
この状態がトルクツイストそのものだということです。
→分かりやすいけど、これで何故タイヤが浮くのか良く分からない。。。(笑)
それから自分のエンデユーロは、オーバードライブを12%程で設定しています。
多分それも影響しているかもしれないです。
11/3追記→こちらも間違い。オーバードライブまたはアンダードライブで前後のギア比を変えることでトルクツイストは改善されるみたいです。
必ず大きなトルクツイストが起きるとは限らない
何度かテストしていると、トルクツイストが発生しない(ある程度抑えられてる)事もあるんです。
反対よりは若干浮き気味ではあるモノの1つ前の動画に比べたら着地していますよね。
これには登板初期の入角姿勢とスタート時のトルク値がある程度影響しているのかもしれません。
それから、登板時のステアリング操作でも変化があります。
Elementの場合、右に切ると左前輪が浮き、左に切ると左前輪の浮き具合は少なくなりました。
当たり前といえば当たり前なんですが、この動作を見ていて感じました。
「前輪が浮くと言うよりも、後輪が沈むことで起きているのでは?」

こういう状態の時、
つまり、左前輪が浮いている時って、
右後輪が沈んでいるハズなんです。

確認すると確かに右後輪のダンパーのほうが右後輪よりも沈み込んでいました。
逆に左後輪は伸びきった状態でした。
ここで、思ったこと
トルクツイストは構造上ゼロにする事は不可能なので、右後輪のダンパーを左よりも硬くすれば多少改善するような気がしています。
間違ってたらすいません。
エンデューロをローダウン

以前紹介したショックキーでローダウンさせました。
コレによって多少ダンパーの挙動が変わることを期待したのと、低重心化が計られなにか改善するかな?という期待があったからです。


ローダウンの効果は少なからずあったと思います。
多少浮き具合が抑えられている感じがします。
たまたまかもしれないですけど(笑)
でも低重心になったことで、確実に安定感は増しました。
今後のメインセッティングになりそうです。
AXIAL SCX10iiiのトルクツイスト
今まであまり感じた事の無いAXIAL SCX10iiiのトルクツイスト。
そういう点でも優秀なマシンです。

10.3のフロントデフギアは左側にオフセットされています。

リアはセンター位置にあります。

トランスミッションとのシャフトの接続はこんな感じで前後ズレていますが、まっすぐ付いてますね。

この辺りが10.3のトルクツイストの少なさの秘密なんでしょう。
11/3追記→関係ない
とはいえ、もちろんトルクツイストは発生しています。
SCX10iiiは右前輪が浮く。

SCX10.3はエレメントとは逆で、右前輪が浮きます。
エレメントとは逆の位置にフロントのプロペラシャフトが付いているので、浮く位置も反対になるという事だと思います。

左前輪は着地しています。
ステアリング切らずに登板させると基本的にトルクツイストは発生しないです。
まとめ
- トルクツイストは仕方ない
- トルクツイストと上手く付き合う
- マシンの特性での大小は確実にある
この事を前提に、以下に抑え込むか?
という事を考えると、現時点で出来る事は
片側の後輪ダンパーのバネレートまたはショックオイル番手を変更する

Enduro ビルダーズキット付属のバネは
Shock Springs, gray, 1.49 lb/in, L63 mmです。
1.49kb/in です。

これを、2.47 lb/in, のバネに交換すると相当影響がある気がしています。
が、、、、これは登板時のトルクツイストにのみ効果があり、通常時になんかしらのデメリットがある事も想像出来ます。
と考えると、色々と難しい判断になりますね。
フロントウエイト追加

先日追加したこちらの88gホイールブラス。

これを付けただけで大分効果があったことは先日の御岳ロックで実感しましたが、左前輪にのみ更にウエイトを追加するような事で、無理矢理「浮き」を抑えられないかと想像しました。※両側でも良いのかも。
先人達の対策
動画を検索すると色々と頑張ってる先人達が沢山居ます。
この方は、リアのローワーリンクを左側1箇所にまとめています。
これをするだけでトルクツイストが消え去ったようにみえますね。
しかもキャンバーにも強くなってる。。
他にもですね、色々な対策あがあるようです。
専用のトランスミッションケースを使ったり、ローワーリンクの取付位置を上げてみたり、長さを変えたり、ダンパーの取付方法を工夫したり、ギア比の調整など、奥が深すぎる感じがしていますwww
でも、トルクツイストが収まったて悪いことはないと思うので、少しづつ対策していきたいです。
とりあえずバネとショックオイルですかね。
皆さんの対策などありましたら教えて下さい♪
コメント
コメント一覧 (6件)
トルクツイストは
アクスルが動かなくなった場合に100%出ます
例えばアクスル内のギアにパテでも詰めて完全固定し、
タイヤが回らないアクスルを作ったとします
そのアクスルを付けたプロペラシャフト車は
どうなるでしょう?
トランスミッションから伸びたプロペラシャフトが
回転しようとしても、回転先であるアクスルが動かないので、バネ下のアクスルごと回そうとします。それがトルクツイストです
SCX10 iiiのトルクツイストが少ないのは
アクスル内のベベルギアでまずギア比を落として
その先にあるポータルギアでもギア比を落としている為です。 アクスル自体のギア比を落として回りやすくするとトルクツイスト軽減されます なので自分はやるとしたらオーバードライブよりアンダードライブを取ります。オーバードライブは速く回転、アンダードライブは遅く回転させるので リアをより遅くさせれば前カキ仕様になります
他にはストローク量が減りますが
リアだけスタビライザーを入れてみたり
サスのセッティングですかね(´ー`)
読んでてミス有りました
ギア比を上げて速度を落とすでした
ギア比落とすと速くなっちゃいます(‘A`)
坂道でトルクツイスト出ちゃうのは
アクスル上に掛かっている車体の重さが移動して
押さえ付けが無くなるからですね それとリアアクスルのみが殆どの車重を受け止めるのでギアに回転負荷かかるせいでしょうか
ベベルギアのギア比上げて速度を落とす。
覚えておきます。
ただ、今のところEnduro用のベベルギアは純正品しか市場に出ていないようです。
そういう需要はあまり無いのかもしれないですね。
今出来る事はやはりサスのセッティングくらいかなと思っています♪
とても良く分かる説明ありがとうございます。
アクスルをパテで完全固定したときに”アクスル”自体が回ろうとする。
なるほどです!!
あと、10.3だとトルクツイストが少ないのは、
べべルギアとポータルギアでギア比を落としているからという事も言われてみて納得出来ました。
シャフトの位置とかは全然関係ないですね(笑)
とても勉強になりました(^_^)
muraと申します。先日、トルクツイストの件で僕の記事を引用いただいていたので、ちょっとだけ口を出させてください。
まずはエンデューロのプロペラシャフトが斜めになっているのは「少しでもトルクツイストを抑えるため」です。
トルクツイストはアクスルシャフトとプロペラシャフトが90°に交わる際に最大になり、180°(並行)の時にゼロになります。よってエンデューロはプロペラシャフトを斜めにすることで多少でもトルクツイストを弱めようとしているのです。
エンデューロのトルクツイストが大きい原因はプロペラシャフトとアクスルシャフトを繋ぐベベルが正位置にあるのが主な原因です。AxialのSCX IIやIIIのトルクツイストが少ないのは、ベベルが上方にオフセットした「ハイポイドギヤ」を採用していることも一因かと思われます。(perosさんのおっしゃるとおり10IIIはハブリダクションなので、アクスルシャフトとタイヤがギヤダウンし、さらに反転しているので、ほとんどトルクツイストは起きません。ちなみにTRX4も同様です)。
ちなみに僕もエンデューロのアクスルを使っていますが、センターミッションで30%のオーバードライブ化しているのでほとんどトルクツイストは出ません。それと右リアのサススプリングを若干左より固めにしています。
トルクツイストはこのブログでもお書きになっているように絶対に「ゼロ」にはできませんよね。どう付き合って走らせるのかもクローラーの楽しみかと思います。
今後も楽しい&難しい考察記事、楽しみにしております。
ではまた!
muraさん
コメントいただきありがとうございます。私のような素人の考察にお付き合い頂きとても光栄です。
まず、「プロペラシャフトとアクスルシャフトの角度が90°の時に最大になる」
これは全く逆なのかと思っていました\(◎o◎)/!
なのでEnduroはあれほど斜めになっているのですね。勉強になりました。
ハイポイドギアのこともちょっと調べて見ます。
それにしても30%オーバードライブはすごいですね。
自分のは現状で12%のオーバードライブなので、これをもっとオーバードライブさせればトルクツイストが改善される上に登板時にもオーバードライブが効いて一石二鳥ですね。
次なる計画が見えてきました(^_^)
でもEnduroのギアボックス用のオーバードライブギアは30%なかったかな・・・。
これからも見当違いの考察など色々あると思いますが、気軽にツッコミいれてください(笑)
それからmuraさんのブログもチェックしてますので、これからも勉強させて下さいね♪