今回はちょっとした豆知識をシェアします。
知らなくてもなんて事無い内容ですが、知っていると今後のRCクローラーの楽しみ方・マシンチョイスの方向性に影響を少し与えるかもしれません。
何かというと、
AXIAL(アキシャル)創設者 ジェフ・ジョーンズ氏とマット・カーニー氏に関する情報です。
ジェフ・ジョーンズ氏とマット・カーニー氏
皆が知り、RCクローラーファンなら1台は持っている/持っていた/欲しいと思っている、アメリカのオフロードRCメーカーの頂点 AXIAL。
そんなアキシャルは2005年8月に誕生しましたが、買収を経て現在はHorizon Hobby傘下にあります。
その創設者の中心人物は
Jeff Johns (ジェフ・ジョーンズ)
Matt Kearney(マット・カーニー)
のお二人。
彼等が今、何をしているのか?
気になりませんか?
ということで調べて見ました。
Jeff Johns (ジェフ・ジューンズ)
アメリカ カリフォルニア州出身のジェフさんのRCビジネスにおける経歴のスタートはHPI Racingでした。
1998年〜2005年:HPIで研究開発プロジェクトマネージャー等を務めます。
そして2005年AXIALを創業し代表取締役社長となります。
ちなみにAXIALは台湾で設立された会社だそうです。
その時のパートナーは「Kingster」という台湾の企業でした。
HPIの流れからモンスタートラック関連のパーツを製造していましたが、エンジン(NITRO MOTOR)を作りそれがヒットし資金力を得てAX10やSCX10が生まれることになります。
大成功を収めますが、2011年に「Kingstar」から多くのブランドが「Hobbico」という大手企業に売却されます。その中にAXIALもありました。
この時にAXIALは台湾から北米へと拠点を移します。
その後SCX10ii等が生まれます。
しかしHobbicoも会社が潰れちゃうんです。
2018年 Hobbicoの破産を受け手を差し伸べたのがHorizon Hobbyです。
AXIALを含む多くのブランドがHobbicoからHorizon Hobby傘下になりました。
ちなみに売却金額は1,880万ドルとの事です。
ココでジェフ氏の転機が訪れます。
※AXIAL Incは2005年3月〜2018年12月
2018年12月にジェフ氏はREDCAT RACINGの社長に就任します。
REDCATは既に存在しRCメーカーとして確立していましたが、ジェフ氏が来てある製品が生まれます。
REDCAT GEN8です。
なるほど〜、という感じでしょ?
しかしジェフ氏は2020年7月にREDCATを去ります。
僅か1年8ヵ月。
GEN8以降、イマイチクローラー関連製品のリリースが冴えなかったのは、やはりジェフ氏の存在が無かったから?なのかもしれません。
そして、2020年12月に「REBEL RC」というメーカーを起ち上げます。
皆さんご存じでしたか?このメーカー。
一時期アメリカのレビュワー達が動画を一斉にあげていたことがあります。
Rebel RC RJ Rebelcon
こういうラジコンを作っていた?と思ったのですが、じつはこれオリジナル製品では無いようです。
見覚えありませんか?このスタイルと仕様。
そうです、YIKONGのYK4102 PROと同じです。(と思われる)。
シャーシ部の構成を見ても同じぽい。
時期的にはYIKONGの方が先にリリースされていますので、OEMって事かなと思います。
ちなみに、REBEL RCは現在消滅しています。
Webサイトも無くなっていました。
REBEL RCとしては2020年12月〜2023年2月まで。
で!!
ここからが注目。
2023年1月からジェフ氏はある企業の事業開発担当副社長に就任しています。
「サンダータイガー」聞いたことありますか?
殆どの方には馴染みがないですよね。
でも僕は聞き覚えがありました。
サンダータイガーグループは台湾の企業です。医療機器やドローン事業などを行っていますが、実はホビー事業も存在しています。
https://www.thundertiger.com/
そして、
「サンダータイガー」はチーム・アソシエイテッドやELEMENT RCブランドを持つASOCIATED ELECTRICSの親会社です。
つまりジェフ氏は現在、アソシやELEMENT製品の開発担当のようです。
今年の1月からなのでまだ日は浅いですが、この事実は今後のELEMENT製品に一層の期待が出来る背景だと思いませんか?
ジェフ氏の豆知識はこんな感じです。
REDCATやELEMENTへの意識が少し変わりませんか?(笑)
Matt Kearney(マット・カーニー)
続いてジェフ氏と共にAXIALを創業したマットさんです。
彼は経営者では無くデザイナーです。
そして優れたマーケティング能力を持つ事でも知られています。
彼もHPI RACINGの人間でした。
2000年7月〜2005年7月まで、プロダクトデザイナーとして働いています。
ここでジェフ氏と出会ったという事になりますね。
そして2005年にAXIALを創業し、研究開発担当副社長になります。
Hobbicoの破産までAXIALを率いてきました。
そして彼はHobbicoからHorizon Hobbyへそのまま移籍し工業デザイン担当ディレクターに従事します。
ジェフ氏はHorizonへは行かずに独自の道を進みましたが、マット氏はホライゾンに残りAXIALブランドの継続に注力。対照的な2人の道ですが、どちらもリスペクトに値しますね。
しかし彼は2020年1月にHORIZONを退職しています。
彼の話によれば最後に手掛けた製品が「SCX10 iii」だったそうです。
SCX10 iiiのプロジェクトが終了後、燃え尽き症候群のような状態になりホライゾンを退社します。
その後ラジコン業界から離れます。
現在は「AAMCO」というアメリカのトータルカーケア(自動車修理工場)のフランチャイズ店の経営をしているそうです。
いつの日かまたRC業界に戻ってきてくれるといいですね。
と言うのが今回のお話。
ココで1つ補足ですが、「ARRMA(アーマ)」という爆速系RCメーカーがあります。
※ARRMAも現在HORIZON HOBBY傘下のブランドです
創設者はJason Deardenさんという方です。
じつはこの方も元「HPI Racing」の出身です。
HPI のヨーロッパ支社であるHPI Europe Ltd の創設者でもあります。
HPI Racing スゴイですね〜。
多くの有能な人物を輩出しています。
※近年ではHPIの人気は正直下火です(HPIも色々あった会社なので・・)。
Jasonさんは現在、Horizon HobbyでARRMAデザインチームのマネージャーを務めています。
////////////
ということで、ちょっとした豆知識ですが、日頃親しんでいるメーカーの背景やその後を知ると、色々と感じるモノがありませんか?
コメント